特別支援教育に関するFAQ(※カテゴリを選択してください)
特別支援学級で編成する「特別の教育課程」とは何ですか?
小学校学習指導要領には,
特別支援学級において実施する特別の教育課程の編成について,
○障がいによる学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るため,自立活動を取り入れる。
○下学年の各教科の目標や内容に替えることができる。
○特別支援学校(知的障害)の各教科の目標や内容に替えることができる。
○各教科等を合わせた指導を行うことができる。
と明記されています。
学校教育法施行規則第138条において,「小学校・中学校若しくは義務教育学校又は中等教育学校の前期課程における特別支援学級に係る教育課程については,特に必要がある場合は,(中略)『特別の教育課程』によることができる。」と示されています。
自立活動とは何ですか?
○自立活動は,特別支援学校の教育課程において特別に設けられた指導領域です。
○個々の幼児児童生徒が自立を目指し,障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために,知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培うことを目標としています。
○授業時間を特設して行う自立活動の時間における指導を中心とし,各教科等の指導においても,自立活動の指導と密接な関連を図って行うもので,障害のある幼児児童生徒の教育において,教育課程上重要な位置を占めていると言えます。
○自立活動の時間における指導は,学校における自立活動の指導のいわば「要」となる重要な時間です。そして,学校の教育活動全体を通じて行うものでもあります。
○小・中学校学習指導要領では,「障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るため, 特別支援学校小学部・中学部に示す自立活動を取り入れること」と示されており,特別支援学級では教育課程に位置付け指導する必要があります。また,通級による指導においても障がいによる学習上又は生活上の困難を改善し,又は克服することを目的とし,自立活動を行います。
○個別の指導計画に基づく自立活動は,個々の実態に基づいて指導されるものであるので,個別指導の形態で行うことが多いです。ねらいを達成する上で効果的である場合には,集団を構成して指導することも考えられますが,自立活動の指導計画は個別に作成されることが基本であり,最初から集団で指導することを前提とするものではありません。
自立活動の内容について知りたい。
自立活動の具体的な指導内容は,個々の幼児児童生徒の実態把握に基づき,自立を目指して設定される指導目標(ねらい)を達成するために,学習指導要領等に示されている内容から必要な項目を選定し,それらを相互に関連付けて設定されるものです。
個々の幼児児童生徒に指導する具体的な指導内容は,次に示す六つの区分の下に示された27項目の中から必要とする項目を選定した上で,それらを相互に関連付けて設定することが重要です。
1 健康の保持
(1)生活のリズムや生活習慣の形成に関すること。
(2)病気の状態の理解と生活管理に関すること。
(3)身体各部の状態の理解と養護に関すること。
(4)障害の特性の理解と生活環境の調整に関すること。
(5)健康状態の維持・改善に関すること。
2 心理的な安定
(1)情緒の安定に関すること。
(2)状況の理解と変化への対応に関すること。
(3)障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること。
3 人間関係の形成
(1)他者とのかかわりの基礎に関すること。
(2)他者の意図や感情の理解に関すること。
(3)自己の理解と行動の調整に関すること。
(4)集団への参加の基礎に関すること。
4 環境の把握
(1)保有する感覚の活用に関すること。
(2)感覚や認知の特性についての理解と対応に関すること。
(3)感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。
(4)感覚を総合的に活用した周囲の状況についての把握と状況に応じた行動に関すること。
(5)認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること。
5 身体の動き
(1)姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。
(2)姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。
(3)日常生活に必要な基本動作に関すること。
(4)身体の移動能力に関すること。
(5)作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。
6 コミュニケーション
(1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
(2)言語の受容と表出に関すること。
(3)言語の形成と活用に関すること。
(4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。
(5)状況に応じたコミュニケーションに関すること。
※指導の流れや指導内容の具体的事例については,「特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 自立活動編(幼稚部・小学部・中学部)」を参考にしてください。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/1386427.htm
特別支援学級の在籍児童生徒において,特別支援学級で学ぶ時数をどの程度確保すればよいでしょうか。
「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について(4文科初第375号通知)」において,「特別支援学級に在籍している児童生徒については,原則として週の授業時数の半分以上を目安として特別支援学級において児童生徒の一人一人の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じた授業を行うこと」と示されています。
特別支援学級で学ぶ時数が,週の授業時数の半分以上となると,週の授業時数が29時間の場合週あたり15時間を超えますが,時間割を作成する上でのポイントはありますか。
特別支援学級1学級に複数名児童生徒が在籍する場合,複数の教育課程が編成されると考えられます。そこで,授業の進め方と教室環境を工夫してください。例えば,教科をそろえたり,少人数でグループ学習を行ったりすることや,1人で課題に取り組む時間を取り入れること等が考えられます。また,パーテーションや壁での仕切りや座席配置の工夫,1人1台端末の活用等も有効です。
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