特別支援教育に関するFAQ(※カテゴリを選択してください)
「日常生活の指導」とは,どのような指導ですか。
児童生徒の日常生活が充実し,高まるように日常生活の諸活動について,知的障がいの状態,生活年齢,学習状況や経験等を踏まえながら計画的に指導するものです。
生活科(特別支援学校教育課程)を中心として,特別活動の〔学級活動〕など広範囲に,各教科等の内容が扱われます。例えば,衣服の着脱,洗面,手洗い,排泄,食事,清潔など基本的生活習慣の内容や,あいさつ,言葉遣い,礼儀作法,時間を守ること,きまりを守ることなどの日常生活や社会生活において,習慣的に繰り返される,必要で基本的な内容です。
日常生活の指導に当たって考慮することはありますか?
日常生活の指導に当たっては,次のような点を考慮することが重要です。
○日常生活や学習の自然な流れに沿い,その活動を実際的で必然性のある状況下で取り組むことにより,生活や学習の文脈に即した学習ができるようにすること。
○毎日反復して行い,望ましい生活習慣の形成を図るものであり,繰り返しながら取り組むことにより習慣化していく指導の段階を経て,発展的な内容を取り扱うようにすること。
○できつつあることや意欲的な面を考慮し,適切な支援を行うとともに,生活上の目標を達成していくために,学習状況等に応じて課題を細分化して段階的な指導ができるものであること。
○指導場面や集団の大きさなど,活動の特徴を踏まえ,個々の実態に即した効果的な指導ができるよう計画されていること。
○学校と家庭等とが連携を図り,児童生徒が学校で取り組んでいること,また家庭等でこれまで取り組んできたことなどの双方向で学習状況等を共有し,指導の充実を図るようにすること。
「遊びの指導」とは,どのような指導ですか。
主に小学部段階において,遊びを学習活動の中心に据えて取り組み,身体活動を活発にし,仲間とのかかわりを促し,意欲的な活動を育み,心身の発達を促していくものです。
遊びの指導では,生活科の内容をはじめ,体育科など各教科等に関わる広範囲の内容が扱われ,場や遊具等が限定されることなく,児童が比較的自由に取り組むものから,期間や時間設定,題材や集団構成などに一定の条件を設定し活動するといった比較的制約性が高い遊びまで連続的に設定されます。
また,遊びの指導の成果を各教科別の指導につながるようにすることや,諸活動に向き合う意欲,学習面,生活面の基盤となるよう,計画的な指導を行うことが大切です。
遊びの指導に当たって考慮することはありますか?
遊びの指導に当たっては,次のような点を考慮することが重要です。
○児童の意欲的な活動を育めるようにすること。その際,児童が,主体的に遊ぼうとする環境を設定すること。
○教師と児童,児童同士の関わりを促すことができるよう,場の設定,教師の対応,遊具等を工夫し,計画的に実施すること。
○身体活動が活発に展開できる遊びや室内での遊びなど児童の興味や関心に合わせて適切に環境を設定すること。
○遊びをできる限り制限することなく,児童の健康面や衛生面に配慮しつつ,安全に遊べる場や遊具を設定すること。
○自ら遊びに取り組むことが難しい児童には,遊びを促したり,遊びに誘ったりして,いろいろな遊びが経験できるよう配慮し,遊びの楽しさを味わえるようにしていくこと。
「生活単元学習」とは,どのような指導ですか。
児童生徒が生活上の目標を達成したり,課題を解決したりするために,一連の活動を組織的・体系的に経験することによって,自立や社会参加のために必要な事柄を実際的・総合的に学習するものです。
広範囲に各教科等の目標や内容が扱われ,一つの単元が,2,3日で終わる場合もあれば,1学期間など長期にわたる場合もあります。単元の配置,各単元の構成や展開について組織的・体系的に検討して計画していく必要があります。
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