「子供を褒めて伸ばす」ことの重要性は以前から指摘されています。なぜ、今「ポジティブ行動支援」で子供を褒める必要があるのでしょうか?

 子供が「望ましくない行動」をする背景として、うまくいかなかったなどの失敗経験や叱られた経験が積み重なっていることが考えられます。そのような経験が重なると、子供は自信をなくし、やる気も低下した状態になり、マイナスのサイクルが回り出すのです。
 マイナスをプラスに変え、子供の望ましい(良い)行動を増やすためには、「できた!」「わかった!」「褒められた!」「認められた!」という成功経験が必要です。

 近年の心理学や行動科学などのさまざまな学問の発展により、「ポジティブ行動支援(PBS)」はその有効性が科学的に証明されています。その知見を教育分野へも応用しようという流れが、ここ数年高まってきています。