教職員の幼児・児童・生徒に対する「こんな姿になって欲しい」、「成長してほしい」や、幼児・児童・生徒自身が主体的に「こんな姿になりたい」を実現化するための枠組みです。
詳しくは平成30年度発行のリーフレットを開いて「ズバッとわかるポジティブな行動支援」をご覧ください。答えはきっと見つかりますよ!
教職員の幼児・児童・生徒に対する「こんな姿になって欲しい」、「成長してほしい」や、幼児・児童・生徒自身が主体的に「こんな姿になりたい」を実現化するための枠組みです。
詳しくは平成30年度発行のリーフレットを開いて「ズバッとわかるポジティブな行動支援」をご覧ください。答えはきっと見つかりますよ!
「ポジティブ行動支援」では、確かに子供を褒めることを手法として推奨しています。しかし、注意していただきたいのは、子供を褒めるということは、あくまでも手段(方法)の一つです。
褒めればそれでいいというものではありません。
「ポジティブ行動支援」で大切にしていること(目的)は、子供たちが安心して学習や学校生活を送れるようにすることであり、自分の存在を認められるあたたかな環境の中で、自信を持って主体的に行動できる子供を増やすことです。
「ポジティブ行動支援」は,上の図のような工夫をすることで子供たちの良い行動を形成することを目指しています。このような仕組みは科学的に効果や有効性が証明されています。
子供が「望ましくない行動」をする背景として、うまくいかなかったなどの失敗経験や叱られた経験が積み重なっていることが考えられます。そのような経験が重なると、子供は自信をなくし、やる気も低下した状態になり、マイナスのサイクルが回り出すのです。
マイナスをプラスに変え、子供の望ましい(良い)行動を増やすためには、「できた!」「わかった!」「褒められた!」「認められた!」という成功経験が必要です。
近年の心理学や行動科学などのさまざまな学問の発展により、「ポジティブ行動支援(PBS)」はその有効性が科学的に証明されています。その知見を教育分野へも応用しようという流れが、ここ数年高まってきています。
効果的に褒めたり、認めたりすることは、子供たちと関わる際にとても重要な要素です。
教職員の中には、経験的・直感的に効果的な褒め方ができ、鮮やかに子供の心をつかまれる方がいます。その方たちのほとんどは、子供をどのように評価すれば(つまり褒めたり、認めたりすれば)、子供が「うれしい」「また頑張ってみよう」と思えるのかを把握しています。
効果的に評価を行う時に心がけたいこととして、評価される側(子供)は何をうれしいと感じるのか、何で認められたいと考えているのかということを把握することが重要です。これには個人の性格や考え方のクセ、興味・関心、嗜好などを知っておくことが必要です。また、年齢など発達段階による影響も受けます。そのようなことを考えて称賛を行うと、きっと効果的な褒め方・認め方ができるでしょう。
あなたが関わっている目の前の子供にチャレンジしてみてください。
もちろん、子供の命や身体の安全に関わることや人権を侵害するような行為に対しては、毅然と対応することが必要ですし、叱ることも必要です。ただし叱ることについては、次のことに気をつけましょう。
「ポジティブ行動支援」の考え方では、上の図のポイントのように、叱った後、次にどうすれば良いのか説明することが必要と考えています。また、叱ったらその後を重視しています。よく子供の行動を観察しておいて、少しでも適応的な行動をとれたり、努力が見られたりしたら、すかさず褒めたり認めたりします。
しかし、叱る(注意する)だけでは望ましい行動が増えにくいです。望ましい行動を教え、それが起きやすい環境設定をし、できたことを認め、褒めて、できた経験を増やしていくことが大切です。
まだ、「ポジティブ行動支援」に取り組んでいない学級であれば、ほとんどの場合、幼児・児童・生徒によい方向への変化が見られます。
詳しくは平成30年度発行のリーフレットをご覧ください。「学級成長物語」として進めていく過程やその際のポイントについて説明しています。
「ポジティブ行動支援」は包括的な多層モデルを意識しています。
全幼児・児童・生徒に対して行うユニバーサルなサポートである1次的支援(第1層支援と呼んでいます)と、1次的支援よりももっと手厚い支援が必要な幼児・児童・生徒に対して行う2次的支援(第2・3層支援と呼んでいます)とがあります。
支援が必要な幼児・児童・生徒に対してのみ行うものではありません。
子供たちは、所属している集団や関わりのある人々など、周囲の影響を受けています。「ポジティブ行動支援」を行う際には、まず対象となる集団または個人の実態把握をしていただくことが重要です。
その上で、どのような仕組みや仕掛けを作れば、効果的に対象となる集団や個人の望ましい行動を形成できるか、作戦を立て準備することが必要です。
「何回やってもうまくいかない」、「どうやっても、この子やこの集団には有効でない」などの悩みの背景には必ず何らかの原因があります。
また、一方で環境を整え子供たちも頑張っていて、今が褒めたり、認めたりするチャンスというときに、適切な関わりをされずにタイミングを逃してしまうという事例も見かけます。
学校(園)によって事情は異なると考えられますが、次のようなケースがあります。
★各校の現状に合わせて、最もやりやすい形で運用してください。