Q
知的障がいのある児童生徒に対する教育的対応の基本について教えてください。
A
抽象的な内容は理解しにくいため、より具体的な指示や活動内容を提示するように工夫します。数量や言語の理解には多くのステップが必要であり、自作教材・教具の作成等、その都度適切な教材を用意します。成功体験が少なく、自己肯定感が低い児童生徒が多いため、結果よりも過程や意欲に目を向け、児童生徒に応じたほめ方を行います。
目標は、スモールステップ(はじめから高い目標を設定するのではなく、目標を細分化し小さな目標の達成を積み重ねながら最終的な目標に近付いていく)で設定し、その都度ほめて成功体験を積み重ねていくことが大切です。
具体的な指示例として、「ちょっと待ってて」→「10数えるまで待ってて」、「廊下を走らない」→「廊下を歩きましょう」などが考えられます。「やめさせたい行動」ではなく、「してほしい行動」を具体的に伝えると、児童生徒は、自分がするべき事を理解しやすくなります。