徳島県では、令和4年度までは「ポジティブな行動支援」を、令和5年度からは「ポジティブ行動支援」を使用しています。(ホームページ内では、両方の言葉が使われています。) |
Q&A
子供を甘やかしてはダメだと思うのですが、「ポジティブ行動支援」では子供を叱ることはないのですか?
もちろん、子供の命や身体の安全に関わることや人権を侵害するような行為に対しては、毅然と対応することが必要ですし、叱ることも必要です。ただし叱ることについては、次のことに気をつけましょう。
「ポジティブ行動支援」の考え方では、上の図のポイントのように、叱った後、次にどうすれば良いのか説明することが必要と考えています。また、叱ったらその後を重視しています。よく子供の行動を観察しておいて、少しでも適応的な行動をとれたり、努力が見られたりしたら、すかさず褒めたり認めたりします。
しかし、叱る(注意する)だけでは望ましい行動が増えにくいです。望ましい行動を教え、それが起きやすい環境設定をし、できたことを認め、褒めて、できた経験を増やしていくことが大切です。
行動支援の方法が変われば、クラス経営も変わりますか?
まだ、「ポジティブ行動支援」に取り組んでいない学級であれば、ほとんどの場合、幼児・児童・生徒によい方向への変化が見られます。
詳しくは平成30年度発行のリーフレットをご覧ください。「学級成長物語」として進めていく過程やその際のポイントについて説明しています。
支援が必要な幼児・児童・生徒に対してのみ行うものですか?
「ポジティブ行動支援」は包括的な多層モデルを意識しています。
全幼児・児童・生徒に対して行うユニバーサルなサポートである1次的支援(第1層支援と呼んでいます)と、1次的支援よりももっと手厚い支援が必要な幼児・児童・生徒に対して行う2次的支援(第2・3層支援と呼んでいます)とがあります。
支援が必要な幼児・児童・生徒に対してのみ行うものではありません。
「ポジティブ行動支援」が有効でない場合の事例はあるのですか?
子供たちは、所属している集団や関わりのある人々など、周囲の影響を受けています。「ポジティブ行動支援」を行う際には、まず対象となる集団または個人の実態把握をしていただくことが重要です。
その上で、どのような仕組みや仕掛けを作れば、効果的に対象となる集団や個人の望ましい行動を形成できるか、作戦を立て準備することが必要です。
「何回やってもうまくいかない」、「どうやっても、この子やこの集団には有効でない」などの悩みの背景には必ず何らかの原因があります。
また、一方で環境を整え子供たちも頑張っていて、今が褒めたり、認めたりするチャンスというときに、適切な関わりをされずにタイミングを逃してしまうという事例も見かけます。
学校の運営組織の中で、「ポジティブ行動支援」を担当するのはどの分掌ですか? また、新しく取り組むとしたら、どの分掌が適切でしょうか?
学校(園)によって事情は異なると考えられますが、次のようなケースがあります。
- 特別支援教育コーディネーターを中心としたチーム
- 生徒指導関係のチーム
- 校内のポジティブ行動支援推進リーダーが主導し、各部会(各学年)がそれぞれの担当領域に関しては行動指導計画を作成
- 校務分掌を見直し、新たに新設(小・中学校の児童・生徒の委員会)
★各校の現状に合わせて、最もやりやすい形で運用してください。
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